商業施設や大型ターミナル駅などに行くと、巨大な画面に施設の案内や大手企業の広告を目にすることができます。観光地であれば特産品と観光施設の紹介、アミューズメント施設であれば各アトラクションの案内となります。このように不特定多数の大勢に訴えかける宣伝ツールのことをデジタルサイネージと言い、今では世界各国で目にすることが可能です。ここではこのデジタルサイネージの歴史について、簡単に解説をしていきましょう。
世界ではじめて誕生したのは1975年で、アメリカ合衆国・ニューヨーク市です。市の中心部で一大観光地としても名高いタイムズスクウェアに設置をされましたが、その時の広告が日本企業のものでした。この企業がデジタルサイネージを開発したことに起因をしており、赤・青・白といったカラフルな色彩のネオン灯で社名を掲げたのが始まりです。その後、タイムズスクウェアでは他社も同じくサイネージを宣伝で掲げるようになり、観光スポットの目玉となりました。
登場当初はネオン灯の点滅による視覚効果に主軸を置かれており、音・映像による宣伝ツールではありませんでした。現在見かけるものになったのは2000年からです。クラウド型デジタルサイネージと呼ばれるのが現在のスタイルで、ひとつの画面、または複数の画面で映像による広告を掲げることができます。ネオン灯とは異なり昼間でも多くの人々の目に留まるため、今後のデジタルサイネージの主流になるでしょう。